2014年7月29日 (火)
ウォルト・ディズニー・イマジニアリングの技術と魔法~最新アトラクションにおけるVR・AR活用の最先端~
企画を立てる上で、社内での勉強会はもちろんですが、エキスポやセミナーなど、外部のイベントでの情報収集も重要なソースです。
そこで今回は、ARについて勉強するために、2014年6月25日に東京ビックサイトで開催された「3D&バーチャル リアリティ展」に行ってきました。
そこで行われた特別講演「ウォルト・ディズニー・イマジニアリングの技術と魔法~最新アトラクションにおけるVR・AR活用の最先端~」が非常に興味深かったので、ご紹介します。
ディズニーの夢と魔法を実現する最新テクノロジーの世界
講演者はウォルト・ディズニー・イマジニアリング取締役 技術・構想デザイン担当のマーク・ミネ氏(Mark Mine)。ディズニーの魔法を現実世界で体験できるような独自のアトラクション開発の裏側が聞けるということだけあって、当初運営側が想定していた募集人数を大きくオーバーし、急遽特設会場を設定して本会場から中継するほどの人気ぶりでした。
講演内容は、カーズやインディー・ジョーンズ、パイレーツ・オブ・カビリアン等のアトラクションでどのように3DやVRの効果を演出しているか、また、その効果を実現するために製作段階でシュミレーションができるように特別に作った設備の話までに及ぶ、非常に貴重な内容でした。
講演内容の詳細は以下の記事で詳しくレポートされていました。
プロジェクションマッピングで砂遊びを新しい体験に
お話の中で私が特に興味を惹かれたのはThe Storytellers Sandboxというアトラクションについてです。
このアトラクションは、砂場の上からプロジェクターで投影することで砂遊びにインタラクティブ性を持たせたもの。ユーザーが参加することでよりリアルに感じる事ができるプロジェクションマッピングの技術を使ったアトラクションです。
たとえば、ユーザーが砂で山を形作ると、その頂上から溶岩が流れ出てまるで火山のようになったり、魔法の杖をかざすと卵が出てきて、それを砂に埋めるとそこから子ガメが産まれてきたりするのです。
最近色々なところで目にするプロジェクションマッピングの話は、壁や建造物に投影する事でリアリティを表現するものが多かったですが、形を自由自在に変える事ができる砂に映像を投影して、ユーザーに体験させる、というのが私にとって新鮮でした。
↓以下の動画の1:00くらいから、砂場に卵を埋めて子ガメが出てくる様子が見れます。
新しいものに挑戦していくディズニーの姿勢
最近では東京ディズニーランドで夜のショーにプロジェクションマッピングの技術を導入したことも話題になりましたが、ディズニーは昔から最先端の技術を取り込むことで魔法のような体験を現実のサービスとして提供する努力をしてきているんだな、と実感しました。一度リリースしたものに対しても、常に改善点を見つけ、次回に活かす努力をしている事もお話を聞いて分かりました。こういった長年のノウハウの蓄積と、新しい技術へ積極的に取り組む姿勢が今のディズニーが常に成功者でいられる秘訣の一つなのかなぁと思いました。
キーワード: 3D,AR,テーマパーク,バーチャルリアリティ
カテゴリ: 活動報告・レポート,コラム